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外交人の会社設立

外国人が福岡で会社設立する場合の手続き

発展が続き、アジアへの玄関口でもある福岡は会社を設立するのにメリットが大きい土地と言えるでしょう。

もっとも、会社設立の手続きは煩雑で準備すべきものも多く、外国人特有の注意点もあります。

今回は、福岡で会社設立する際の一般的な手続きと外国人特有の注意点について解説します。福岡で会社を設立しようと考えている方は本記事をぜひ参考にしてみてください。

 

福岡で会社設立する際の一般的な手続き

法人設立

まずは、一般的な会社設立の手続きについて解説します。会社設立は以下の流れで行います。

まずは発起人を決める

まずは、「発起人」を決めましょう。英語で言うと、「Founder」になります。発起人とは、会社設立の手続きをはじめに進める人のことをさします。会社の設立前におけるリーダーのようなポジションにあります。
発起人がそのまま設立後の会社の取締役となるケースもありますが、発起人は設立前の手続きの舵取り役であるのに対し、取締役は設立後の会社の舵取り役となるので、基本的には両者は別物として扱います。

商号を決め、会社印を作成する

会社の名前となる「商号」を決めましょう。例として挙げると、株式会社であれば「福岡会社設ガイド株式会社」または「株式会社福岡会社設ガイド」の形をとることとなります。

基本的に商号の決定に際し制約はありませんが、他の会社と類似する商号は避けた方がよいでしょう。

商号が決まったら、その商号の会社印を作成しましょう。「代表者印・角印・銀行印」の3本セット(ネットで探せば1万円以下で入手可能です。)で作成するのが一般的です。

代表者印はこの後の登記の手続きで必要になるので必須で、会社設立後も重要なものとなります。(後述の「外国人特有の注意点」も参照ください。)

事業目的を決める

次に、定款に記載する事業目的を決定しましょう。

設立する会社が何をする会社なのか、どんな事業を営んでいくのかを決定するステップです。そして注意を有する重要な点としては、その事業を行うために許認可が必要でないか確認することです。日本ではまだまだ役所の規制が強い業種もあるので、これから始めるビジネスに行政の許認可申請が必要ないか、今一度確認しておきましょう。

また、会社は定款に記載の無い事業を行うことはできないため、将来行う予定の事業がある場合はそれも記載しておきましょう。だからといってあまりに大量かつ広範に事業目的を記載してしまうと、「あなたの会社は結局なにをやってるの?」と定款を見た人から、疑問を持たれかねないので注意しましょう。

市区町村役場で印鑑証明書を取得する

「設立予定日から3ヶ月以内の、発起人個人の実印(印鑑登録をした印)の印鑑証明書」が必要です。印鑑登録が完了していない場合はまず印鑑登録を行う必要があります。印鑑登録は、市区町村役場に以下2点を持参することで行えます。

  • 登録しようとする(個人の)印鑑
  • 身分証明書(運転免許証やパスポートなど。顔写真付きのものがベター。マイナンバーカードでも可)

福岡市であれば、印鑑登録と印鑑証明書の取得は同時申請が可能です。

参照:福岡市公式サイト「印鑑登録の申請

定款を作成し、公証役場で認証を受ける

定款とは、会社のルールを定めたいわば“会社の憲法”です。定款には以下の事項を記載します。

  • 商号
  • 事業目的
  • 本店の所在地
  • 設立に際して出資される財産の価額または額(資本金の額)
  • 発起人全員の氏名と住所

必要に応じて、他の事項も記載します。例えば、以下のような事項が挙げられます。

  • 株式の譲渡制限
  • 事業年度
  • 取締役の任期

定款を作成したら、公証役場(博多公証役場など)で定款の認証を受けましょう。福岡県内の公証役場であればどこでも認証を受けられますが、最寄りの公証役場が便利でしょう。紙の定款認証に必要なものは、以下7点です。

  • 発起人全員が署名した定款3通(紙に印刷し、製本、発起人全員の押印をしたもの)
  • 発起人全員の印鑑証明書(発行後3か月以内のもの)
  • 収入印紙(4万円分・電子定款で省略可能)
  • 認証手数料(現金5万円)
  • 謄本交付手数料(1枚につき250円)
  • 委任状と、代理人の印鑑証明書(代理人による場合のみ必要)
  • 本人確認資料

認証は電子申請でも行え、電子申請の場合は収入印紙が不要になります。もっとも、専用のソフトが必要です。

資本金を払い込む

資本金の払い込みは発起人の個人名義の銀行口座への振込・振替により行います。

発起人が複数の場合は代表者名義の口座への振込・振替により行います。定款に記載した出資額を払い込みます。誰がいくら払い込んだか分かるよう、出資者の名前入りで払い込みましょう。

振込後は、通帳の「表紙」・「名義人が書かれた表紙裏のページ」・「出資金の振込・振替が記帳されたページ」のコピーを取ります。
加えて、資本金の払い込みがあったことを証明する「証明書」を書き、全てを綴じ込んでおきます。この証明書には「当会社の設立時発行株式については以下のとおり、全額の払い込みがあったことを証明します。」の一文に続き以下を記載します。

  • 設立時発行株式数〇株
  • 払込を受けた金額 金〇円
  • 令和 年 月 日
  • 商号 設立時取締役〇〇(押印)

なお、経営管理ビザ取得するには、ビザを申請する外国人が1人で500万円以上の出資をするなどの条件に注意ください。

法務局にて設立登記申請を行う

登記申請は、管轄の法務局で行います。福岡県内で法人登記の受付をしているのは、「福岡法務局」と「北九州支局」です。どちらの法務局で登記申請を行うかは、会社の本店の所在地によって決まっています。管轄は、福岡法務局のサイトで確認できます。
次に登記申請の方法には以下3種類があります。

  1. 法務局に行って、必要書類をその場で書く
  2. 必要事項を予めCD-Rなどに記録して、持ち込む
  3. オンライン申請をした後に、他の必要書類を持参する、または郵送する

申請した日が「会社設立日」となります。いずれの方法でも用意しなければならないものは以下8点です。

  • 設立登記申請書
  • 認証済みの定款
  • 資本金の払込を証する書面
  • 登録免許税の収入印紙
  • 収入印紙を貼り付けるA4の紙
  • 会社実印
  • 発起人個人の印鑑
  • 印鑑届書

設立登記申請書の雛形は法務省のホームページで確認できます。印鑑届出書は法務省ホームページからダウンロードできる他、法務局に用紙が置いてあります。

諸官庁へ届出を行う

登記申請が済んだら、諸官庁への届出をします。主な届出先は以下の通りです。例えば、税務署には、法人設立届出書などいくつかの届出書を提出する必要があります。

・税務署(福岡税務署、博多税務署など所轄の税務署)
・福岡県税事務所(県税事務所
・市町村(福岡市、北九州市、久留米市など法人が所在する市町村)
・労働基準監督署
・公共職業安定所(ハローワーク)
・社会保険事務所

諸官庁毎に届出に必要な書類が異なりますので、事前に確認しておきましょう。この際、法務局で発行する「法人の印鑑証明書」や「登記簿謄本」が必要となることが多いです。設立登記申請の際に何通か発行しておくことをおすすめします。

また、社会保険、労働保険の手続きもあるので忘れずに実施してください。

【参考】税務署に提出する書類
国税庁公式ホームページ「No.5100 新設法人の届出書類(外部リンク)

 

外国人特有の注意点

印鑑

外国人が会社設立する手続きは、前述した内容と同様の手続きで行えます。
1点、外国人に特有の注意点は、「印鑑証明書」の取得についてです。諸外国には印鑑の文化が無いことが多く、印鑑証明がどういったものなのかイメージできない方が多いです。特に在留資格を有していない外国人の場合、印鑑証明取得は困難でしょう。

そこで、印鑑証明書の代わりに「サイン証明」を取得します。これはその外国人の国の領事館に置いて取得できます。外国人本人が本国における公的証明書を持参し、証人立ち会いのもと自筆で署名するものです。登記申請の際、サイン証明の日本語訳も必要となるので、忘れず取得しておきましょう。

なお、サイン証明は公証役場でもサイン証明としての認証を行えますが、法務局においてはNGとなることもあります。サイン証明は領事館で取得しましょう。

また、在留資格(ビザ)の問題もあります。法人設立においては、入管において、経営管理への変更申請も行うなどの作業も考えなくてはなりません。このように、日本での会社設立には注意点も諸々ありますので、行政書士税理士などの専門家の活用もお考え下さい。

まとめ

今回は、福岡で会社設立するための諸手続きや会社設立における外国人特有の注意点について解説しました。なお、福岡市の場合には、スタートアップビザ制度もありますのでご検討ください。

会社設立の手続きは煩雑ですが、手順さえ守れば外国人でも会社を設立できます。スムーズに会社を設立し、事業を成功へ導きましょう。

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